法廷録音して過料3万円受けた弁護士 大阪高裁に抗告申し立て
法廷で録音したために大阪地裁から制裁裁判で過料3万円の決定をされたことを不服として、中道一政弁護士が6月2日、大阪高裁に抗告申し立てをした。岩﨑邦生裁判官の対応は判例違反だなどと訴えている。
法廷で録音したために大阪地裁から制裁裁判で過料3万円の決定をされたことを不服として、中道一政弁護士が6月2日、大阪高裁に抗告申し立てをした。岩﨑邦生裁判官の対応は判例違反だなどと訴えている。
事件当事者を傷つけるネット投稿など、裁判官としての威信を著しく失う非行をしたとして訴追された、仙台高裁の岡口基一裁判官(職務停止中)の弾劾裁判の第7回公判が6月14日、裁判官弾劾裁判所(裁判長:船田元議員=衆・自民=)であった。
この日は証拠調べがあり、裁判員の正面に投影用のスクリーンが設置された。弁護側は、傍聴席からはスクリーンの背面しか見えず、投影内容がわからないとして、裁判公開の原則などから全文朗読を要求。これに対し、訴追委員会側はその必要はないと主張した。
これを受け、船田裁判長は休廷を宣言。約20分ほどして、裁判員の合議により全文朗読ではなく、一部朗読(要旨の告知)に決定したとして、読み上げについて「丁寧におこなっていただきたい」と述べた。
投影用のスクリーンと全文朗読をめぐっては、昨年11月30日の第2回公判でも同様のやりとりがあり、当時の松山政司裁判長(現・第一代理裁判長=参・自民=)も一時休廷して、裁判員合議により一部朗読に決定した。
船田裁判長ら(中央)
この日の証拠調べでは、主に岡口裁判官がブログに「遺族には申し訳ないが、これでは、単に因縁をつけているだけですよ」との見出しをつけて投稿したことについての証拠が対象とされた。
なお、この日は山本有二裁判員(自民・衆)が欠席。予備員の補充がなかったため、裁判員は13人だった。山本裁判員の欠席は3度目。議員事務所によると急遽葬儀に出席することになったという。
事務所の部下からパワハラ被害を訴えられた裁判で虚偽の証拠を提出したとして、有印私文書偽造・同行使などの罪に問われた元弁護士・古澤眞尋被告人の判決公判が9月15日、横浜地裁であり、渡邉史朗裁判官は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年6月)の有罪判決を言い渡した。
渡邉裁判官は、有印私文書偽造・同行使罪、偽造有印私文書行使罪に加え、成立時期を巡って一部争っていた偽証教唆罪についても認定した。
「刑の執行を猶予する」と言い渡された瞬間、古澤被告人は約5秒間深々と頭を下げ、まっすぐ裁判官を見て「ありがとうございます」と述べた。弁護人の宮村啓太弁護士は控訴について「本人と話して検討する」としている。