犯罪・刑事事件の解決事例
#後遺障害等級認定 . #過失割合 . #慰謝料・損害賠償 . #死亡事故 . #人身事故

事故後寝たきりになり、逝去されてしまった事案、にもかかわらず、加害者が事故状況について嘘をついたため、当初治療費が自費負担となってしまった悪質事案

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岡田 晃知 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人蔭山法律事務所熊谷支所
所在地埼玉県 熊谷市

この事例の依頼主

年齢・性別 非公開

相談前の状況

加害者の過失で交通事故になり、家族が意識不明の重体となってしまいました。そして、その家族は退院後も寝たきりとなり、そのまま亡くなってしまいました。ところが、加害者は、被害者が会話できないことをいいことに、被害者の過失による事故だったと主張してきました。そのため、加害者の任意保険会社や自賠責保険は対応を拒否、多額の治療費を家族で負担しなければならなくなってしまいました。介護費用も発生するのに、何も補償されないという状況で、どうしていいか分からず依頼しました。

解決への流れ

加害者の過失を認めてもらうことができました。また、別途被害者参加も依頼し、加害者の刑事裁判で遺族の思いを述べることもできました。加害者の保険会社の対応が不誠実であったため、結局裁判になってしまいましたが、遺族の思い、最初治療費を自己負担しなければならなかったことによる苦労、不安もきちんと伝えてもらい、また、ぎりぎりまで金額交渉をしてもらって、納得できる形で和解により適正額の賠償金の支払いを受けることができました。

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岡田 晃知 弁護士からのコメント

加害者の対応が酷く、加害者の保険会社の対応も長期間回答をよこさず放置するなど酷い事案でした。刑事裁判で、加害者が被害者の過失による事故だと主張していた理由について論理的におかしい弁解をしていたため、これを民事裁判の裁判官に伝えたことも、裁判官を味方につけ、有利な和解案を引き出せた一因になったと思います。賠償金が支払われれば遺族の心の傷が癒えるわけではありませんが、被害者や遺族の辛い思い、労苦をきちんと認めてもらえたとして、前に進むきっかけとなれば、と考えております。※なお、本件は遺族の方々の希望もあり、交渉に時間を費やしましたが、重大事故で賠償金額が高額な場合、加害者の保険会社が交渉の中で任意に支払いを認める額はかなり低額になります。そのため、重大事故の場合は、治療が終了し、後遺症等について自賠責保険へ請求した後は、速やかに訴訟を提起した方が結果的に早く解決します。しかし、被害者や関係者の方の心の整理の問題もありますし、裁判に忌避感を感じられる方も少なくありませんので、訴訟をするかは被害者や関係者の方ときちんと協議した上で決めていただくことにしております。