この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
2ちゃんねる(sc)でなされた名誉毀損及びプライバシー侵害記事の削除依頼です。掲示板の管理運営会社がシンガポールにあること等も有り,京都府内で今回のトラブルを取り扱って頂ける法律事務所がなかなか見つからなかったとのことでご依頼を頂きました。書き込んだ人物も特定したいとのことでしたが,残念ながら,今回は相談時で既にIP等の発信者情報が一般に保存されている期間を越えておりましたので,その旨の説明を行い,記事の削除を行うことにより,これ以上の被害発生を防止するとの方針を立てました。また,御相談者様はお気付きではありませんでしたが,問題となる記事は2ちゃんねる(net)からの転載であることを,相談を受けながらリアルタイムに確認,説明し,転載元への対応についても説明を行ないました。
解決への流れ
御相談者様はご自身のみならず,お子様についても書き込みがされているので,いじめを受けるのではないかなど,様々な心配がおありのようであり,早期解決を強く希望していらっしゃいました。今回は,御契約を頂いてから3日で申立を行い,そこから2週間弱で裁判所からの決定を得て,問題記事の削除が完了し,転載元の記事もほぼ同時期に削除が完了しました。申立に当たっては,シンガポール法と日本法の違いの説明,2ちゃんねる(sc)における削除の運用等について,裁判所に対し説明の上申を行なうなど,ノウハウを生かした対応を行ないました。また,在シンガポール法人の登記取得も外注に出すことなく当事務所で行なえたのもスピード解決に繋がりました。事件解決後は,心配事がなくなったとホッとしておられました。
今回のようなケースでは,単に日本法を知っているだけでは最良の対応ができるわけではありません。「弁護士業務には多方面の知識が役立つことがある」ということをあらためて認識しました。