この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
飲酒した際に、モラハラやDV・暴力を振るうご主人との生活の中、暴力を受ける危険性があり、着の身着のまま家を出たご依頼者様は、最終的に当該相手と離婚するに至りました。数年後、相手方からは財産分与合意にもとづき、ご依頼者様が有する不動産の持分を移転すること及び、当該不動産に置いたままになっていた荷物を撤去するよう裁判が起こされました。対応に困ったご依頼者様が弊所にご相談にいらっしゃることになりました。
解決への流れ
荷物については、当方もそもそも引き取る前提であったため、相手方と調整して、荷物の処分、引っ越しを行うことができました。また、移転登記については、離婚当時、十分な対価を相手方から受領していなかったことから、当方できちんと不動産の査定書をとり、一定程度の対価を受領することで、相手方に持分を移転するに至りました。
今回、荷物を出すということについてはご依頼者様と相手方とでは意見が一致していました。しかしながら、過去の飲酒からのモラハラ・DVという恐怖の記憶からご依頼者様は、お一人で対応することが難しく、当方が引越し作業に同席することで、荷物搬出のご希望をかなえることができました。法的主張を戦わせるという場面ではありませんでしたが、ご依頼者様のご不安を和らげるのに一役買うことができ、ご依頼者様から感謝いただけました。仮に離婚について当事者で決めることができたとしても、このように荷物搬出や財産分与の問題がそのままになってしまうことも多いです。特に財産分与については時効の問題がありますので、離婚後でも早期に弁護士に相談されることをおすすめいたします。