犯罪・刑事事件の解決事例
#欠陥住宅 . #任意売却

信頼できない管理会社、面倒ごとをまとめて解決【不動産】【不動産売却】

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寺田 弘晃 弁護士が解決
所属事務所神楽坂総合法律事務所
所在地東京都 新宿区

この事例の依頼主

30代 女性

相談前の状況

ご依頼者様が購入した中古マンションには、排水管の一部異常があり、詰まりやすいという欠陥がありました。そこで、管理組合に修繕を依頼し、一時は修繕するとの総会でも決議されました。しかしながら、その後、当該議決は有効ではなく、排水管は専有部であるとして、組合側が主張し始め、話が進まないため、ご相談に至りました。

解決への流れ

まずは、今回の不動産の売主側と交渉をし、排水管に関する欠陥については、売主側の瑕疵担保責任の一環として売主側で負担するという約束を取り付けました。そのうえで、工事を行うためには、排水管が共用部にあるため、管理組合の承認が必要となりました。もちろん、従前の総会決議をもとに、工事を強制するような訴訟を行うことも可能ですが、小さいマンション内で訴訟を行うとご相談者もそのまま住み続けづらいというもあり、そのような訴訟という手段はとらず、管理組合の総会に出席し、議決を得ようと交渉を行いました。しかしながら、この総会では、将来的な大規模修繕(その中で排水管の修繕も行う)を計画し、それに向けて業者にコンタクトを取り始めるという決議を得るのみで、直近での排水管の修繕工事に関する決議を獲得することはかないませんでした。その結果を受け、本人としても、そのような管理組合に嫌気がさし、このまま継続して住むことはできないということで、不動産売却を検討するということで、不動産業者の選定や売却査定をお手伝いしました。最終的には、ご相談者が見つけた不動産会社での売却が一番高かったこともあり、その業者を通じて不動産を売却し、購入金額と同額程度で売却ができ、結果的にご相談者の損害が少ない形で新たな生活を始めていただくことができました。また、管理組合の対応に不信感を有していた依頼者は、管理費を滞納する等していましたが、この点についても交渉をし、遅延損害金が発生しないように話をまとめました。

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寺田 弘晃 弁護士からのコメント

交渉が進まない場合、裁判を行うことは弁護士にとって強力な武器になりますが、その後の関係性を考えるとその手段が選択できない場合があります。そこで、弊所としては、裁判を見据えつつも、ご相談者の希望を聞きながら、任意の交渉を第一に案件解決に臨んでいます。また、総会への出席等、面倒と思われる交渉であっても積極的に取り組んでおります。この事案では、最終的にご相談者が見つけた不動産会社での売却となったため、弊所が関与しなくても同じ結論になった可能性はあります。もっとも、弊所を通じて不動産査定を別途行い、また売買契約書のチェックも弊所で行ったことにより、依頼者も安心して不動産売却に至ることができました。依頼者の満足や納得感のためには、法律以外による解決も重要であると感じさせる案件だと思います。