この事例の依頼主
70代 男性
相談前の状況
相談者は、約7年前に妻が子とともに別居に至り、以降一度も妻や子と連絡を取れなくなりました。携帯電話は不通で、住民票も閲覧制限がかけられていたため、妻の所在すら不明でした。相談者は自身の酒癖の悪さは自覚しており、別居の10年ほど前から妻とセックスレスになっていましたが、別居に至るまでは離婚の話すら出たことがなかったためいつか関係が修復できる時期が来るのではないかと期待していましたが、状況に変化がないため離婚を決意し、当事務所に相談に来られました。
解決への流れ
妻の所在地を調査したところ、現住所が判明しましたので、離婚調停の申立を裁判所に行いました。長年連絡を絶たれていた状況がありましたので、妻が出席するか不安もありましたが、結果的に出席を得られ、離婚協議が行われました。妻側も離婚に障壁はないとのことでしたので、早期に調停が成立しました。双方特筆すべき財産がなかったため、財産分与等金銭の支払いはありませんでしたが、子が無事に成人して就職していることも知ることができ、相談者は満足されていました。
別居に至っている事案では、本件のように、相手方の所在地が全く不明で、連絡すら取れないということも少なくありません。このような場合、弁護士に依頼して頂ければ、弁護士会照会等の方法を利用して現住所の調査を行うことが可能です。また、住民票の閲覧制限がかかっている場合でも、自治体によっては弁護士からの職務上請求であれば閲覧交付が可能なケースもあります。相手方の所在不明が続くようでは離婚協議の土台すら作れませんので、このような状況にお悩みでしたらぜひ一度お気軽にご相談ください。