この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
夫からの依頼。妻から離婚調停を起こされたが、夫は離婚したくないとのことであった。妻は高額の財産分与を求めていた。
解決への流れ
夫の希望は、①離婚を阻止すること、②もし離婚を阻止できなければ、財産分与額を可能な限り減らすこと。そこで、調停段階ではあったが、夫名義の財産には特有財産(離婚の際の財産分与の対象とならない財産)が多く含まれることを主張し、裏付けの証拠を提出した。【結果】妻側は、夫からもらえるお金が思っていたよりも少なくなることを恐れ、老後に対する不安もあり、調停を取り下げた。詳細は下記をご参照ください。http://kamiookalaw-rikon.com/category/240
調停は双方の合意によって成立するものであり、どちらの主張が正しいかという認定をしてもらえるわけではありません。主張に関して書面までは提出しないことが圧倒的に多いです。しかし、調停委員は法曹資格のない方がほとんどであり、当方の主張が相手方にうまく伝わらないことも多いです。そこで、調停段階ではありましたが、裏付証拠とともに詳細な主張書面を提出しました。相手方から譲歩を引き出すことができたのは、やはり、専門家である弁護士が法的裏付けを説明した書面を提出したからだと思います。調停は簡易迅速な手続を建前としていますが、訴訟と同レベルの書面を提出したことが良かったと思います。調停と裁判の違いに関する説明はこちらをご覧ください。http://kamiookalaw-rikon.com/syurui