この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
妻と子供達とは長期間別居している毎月60万円の生活費(婚姻費用)を支払っているがこの金額が適切かを知りたい。また,夫婦は形だけのものとなっているので離婚したい。
解決への流れ
裁判所に婚姻費用の減額の申立てを行いました。妻からは60万円では足りないのでもっと増やしてほしいといった反論がありましたが,裁判所は我々の主張をほぼ認めて,20万円に減額するという判断をしました。その後,妻と離婚交渉を行い,早期に離婚に応じてもらえるのであればということで通常の財産分与よりも妻に少し有利な条件を提示し,離婚成立となりました。
本件は一度裁判所で婚姻費用の額を60万円とするという調停が成立していた案件でしたが,調停が成立した時と比べて,お子様が学生ではあるものの成人になったことなどの事情が変わったことを主張することで,婚姻費用の大幅減額に成功しました。さらに,裁判所は,婚姻費用の減額を申し立てたときから20万円とするという判断をしたため,払い過ぎた婚姻費用の返還もできることとなりました。このように,一度裁判所で婚姻費用を決めたとしても,その後婚姻費用の額を変更することも可能です。婚姻費用の算定にあたっては,私立学校の学費や住宅ローンなど様々な事情が加味されます。婚姻費用,養育費については多く取り扱っていますので,是非ご相談下さい。