この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
既婚男性と不倫をしてしまい,その妻から高額の慰謝料を請求する旨の内容証明郵便を受け取ったという依頼人様(未婚女性)から相談を受けました。依頼人様は,不倫の事実を認め,そのことを否定するつもりもないとのことでしたが,高額な慰謝料の支払いはできないとのことでしたので,減額交渉からスタートすることにしました。
解決への流れ
不倫相手の妻が代理人弁護士を立てていたため,減額交渉は弁護士同士で行いました。結果として,当初請求額の20%にまで減額することに成功しました。不倫相手の妻に慰謝料を支払ったあとで,不倫相手に対し求償請求(不倫相手が負担すべき部分の支払いを求めることです。)をしたところ,不倫相手も代理人弁護士を立てたため,またしても弁護士同士の交渉となりました。結果として,依頼人様が不倫相手の妻に支払った額の90%を,不倫相手から回収することに成功しました。
通例,当初請求される慰謝料額は相場より高く請求されている場合が多いように思われます。ですので,言われるがままに支払うよりは一度弁護士に相談し,どの程度の減額が望めるのかご相談すると良いでしょう。また,求償請求については,既婚男性と未婚女性の不倫の場合,既婚男性の妻に対する慰謝料として負担すべき割合は,概ね6:4から7:3になる場合が多いようです。本事例は,交渉を工夫し,相場より高い9:1という割合での求償を成し遂げた成功例であるといえるでしょう。