この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
超高圧的な夫から長年蔑にされてきた奥様からのご相談です。夫は,年収2000万円を超えるやり手の営業マン。ストレスのせいか,ことあるごとに奥様に対し,DVともとれるような暴言を繰り返していました。奥様は,子供が独立したことを機に離婚を決意。もっとも,年収2000万円を超える奥様はとても口がうまく,また高圧的であったので,奥様は,自身での交渉は無理だと判断しました。当事務所にご相談に来られました。
解決への流れ
~受任~ご相談者様は,当初「離婚できるなら財産分与は最低限でいい」とおっしゃっていましたが,ご自身の将来のことを考えて,できるだけ財産分与を請求するようご助言しました。~夫との交渉~相手方である夫との交渉は,熾烈を極めました。夫は,高学歴で理論武装をしてくるのに加え,ことあるごとに激高し,話し合いにならないこともしばしばありました。もっとも,相手方は,論理的に反論してくるがゆえ,こちらの論理の通った説明に対しては,素直に納得する一面をありました。この時に気が付いたのですが,年収2000万円も稼ぐ夫は,非常に論理的で合理的であります。それだからこそ,論理的で合理的な説得には抗えない習慣がついてしまっていたのでした。そのことに気が付いてからは,こちらのペースで交渉が進んでいきました。夫からの反論は,文献と判例を示して潰しました。またこちらの要求は,裁判実務と判例を示しながら夫を説得し,ほとんど通しました。~結果~その結果,受任から5カ月で総財産の70%にあたる2000万円近くを財産分与で勝ち取ることが出来ました。
この事件の結果は,非常に出来すぎです。実は頭のいい人間ほど,読みやすいという教訓も与えてくれました。また,何よりも「短期に」「高額な」財産分与を実現できたことが,依頼者様の利益につながったことが私にとっては大きな喜びでした。