犯罪・刑事事件の解決事例
#発信者開示請求 . #損害賠償請求 . #刑事告訴

転職サイトに悪評を投稿してしまい刑事事件に発展した事例

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磯田 直也 弁護士が解決
所属事務所ルーセント法律事務所
所在地兵庫県 宝塚市

この事例の依頼主

50代 男性

相談前の状況

依頼者は、以前勤めていた会社の元上司と折り合いが悪く、そのことが原因となって会社を退職しました。退職後も我慢ができず、転職サイトの口コミに、元上司について部下に暴言を吐き、暴力を振るう、社内で不倫をしているなどと嘘の投稿しました。新しい職場にも慣れたころ、プロバイダから「発信者情報開示請求に係る意見照会書」という書面が届きましたが、地元の弁護士に相談をしたところ「こんなことで損害賠償請求が認められるなんて聞いたことがない、無視しておけばよい」と言われたので放置していました。後日、プロバイダから情報を開示したという報告の手紙がありましたが、これも気にしていませんでした。昨日、警察から連絡があり名誉毀損で告訴を受け付けた、取り調べをするから元職場のある遠方の警察署まで来てほしいということでした。まさかこんな大事になるとは思っていませんでした。どうしたらよいでしょうかということで、ご相談がありました。

解決への流れ

ご依頼をお受けし、元上司の方に対して示談の申し入れをしたものの、警察の捜査の進展と刑事事件の処分を待ちたいということで早期の示談成立は困難でした。当事務所としてもますは刑事事件の対応に注力する方針とし、ご依頼者様も複数回遠方の警察署への出頭を余儀なくされました。送検後、担当検事からは起訴する旨断言されていましたが、たまたま担当検事が異動となり、新しい検事に対して不起訴処分を求める意見書を提出し、面談を重ねたところ、刑事事件については不起訴となりました。また、後日元上司の方との間でも示談を成立させることができました。

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磯田 直也 弁護士からのコメント

インターネット上での誹謗中傷問題は、近時社会的に問題視されており刑事罰が課されるケースもございます。本事例は結果的に不起訴となりましたが、検事の異動という偶然の事情がなければ起訴される見込みでした。た、意見照会書が届いているということは多くのケースで発信者情報の開示が不可避です。無視するという対応はお勧めできず、この問題に関する裁判例の動向や法改正をフォローしていない弁護士も少なくございません。こちらの事例でも、意見照会書が届いた際に適切に対応を進めていれば、刑事事件には発展しなかった可能性も大いにあります。安易な情報を鵜呑みにせず、インターネット問題に精通した弁護士にご相談いただく必要がございます。当事務所は、インターネット問題に関して、ご遠方の方からのご相談やご依頼を数多くお受けしております。