この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
依頼人の亡父は,末期の癌で死亡する直前,遺言書を作成したものの,その内容は,それまで亡父の発言していた内容と異なる内容であったため,訴訟において遺言書の効力が争われるに至りました。
解決への流れ
相談を受けた結果,事件内容を精査しても遺言書を作成した時点での依頼人の亡父の遺言能力には若干問題はあるものの,遺言能力がないとはいえない事案でした。そこで,当職が裁判所に働きかけ,和解の席を設けさせることで,数百万円余り依頼人側に有利な形で和解をすることに成功しました。
それぞれの事案において,遺言書の無効が認められる可能性がどの程度あるかを正確に見極められないと,依頼人は,勝訴の可能性がないにもかかわらず判決による解決を求めるといった依頼人にとって不利な結果を選択することになりかねません。この点,元裁判官である当職であれば,事案の行く末が正確に見通せますので,依頼人に有利な結果をアドバイスすることが可能です。本件は,その結果,依頼人でできるだけ有利な形で和解できた典型といえましょう。