この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
DV保護命令(退去)が認められ、離婚の訴訟を提起されたのち尋問の直前に、従前の弁護士と方針が合わないとしてセカンドオピニオンでいらっしゃった依頼者の事案でした。
解決への流れ
【相談結果】一審にて離婚が認められ、財産分与として2000万円の支払が命じられました。二審にて、財産分与の額を1500万円減額し、500万円としました。【解決期間】約6か月【解決のポイント】本件ではDVの事実については証拠もあり、争う余地がありませんでした。一審段階では、あくまで離婚しないことだけを求めて財産分与に関する主張を一切していなかったのですが、仮に離婚となった場合に備えて予備的主張として財産分与につき主張を行いました。財産分与に関しては、分与財産とされたもののうち3000万円が、親からの相続財産を原資として購入されたものであり、特有財産であるから分与対象にあたらないとの主張を行いました。
訴訟の進行においては、本人の意思を尊重してとにかく本人の言いたいこと訴訟の土台にあげることも大切ですが、それでは専門家たる弁護士のついた意味がありません。専門家の立場から判決になった際の見通しをつけて、それを見越したうえで適切なアドバイスをすることが重要になります。本件では、一審の時点ではあくまで離婚しないということを主張するだけしかしておらず、財産分与で大負けしていました。当事務所で受任した以降は予備的な主張として財産分与の主張を行い、結果として控訴審において1500万円盛り返すことが出来ました。