この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
特殊製品の加工業の会社を経営しておられました。材料は特定の取引先から仕入れていましたが、その取引先は品質は非常に優れているものの、どんぶり勘定の経営状態であり、社長は従業員ともしばしば衝突を起こしていました。そのたびに依頼者が仲裁に赴くことになり、精神的に非常に疲弊している、何とかならないかというご相談でした。
解決への流れ
問題となっている取引先の社長とお会いしてお話を伺ったところ、社長はそもそも職人として稼働したいだけであり、経営自体にはあまり興味をもっていないようでした。そこで発想を転換し、相談者の会社の一部門として取引先を合併できないかを話し合いました。様々な可能性を検討した結果、両社は合併することになりました。新たに「部長」となった「元取引先の社長」は仕事に専念できるようになったことからストレスがなくなったようで、部下との関係も非常に良好となったようです。依頼者の会社も業務の幅が広がり、相乗効果は大きかったようです。
両社の合併、というのは誰も想定しておらず、当初は非常に心理的抵抗があったようです。しかし、他の選択肢も様々検討していくうち、やはり合併が最善であることにたどり着きました。この結論に至るまでの議論は非常に大変でした。ただその結果、多くの選択肢が広がり、前向きな話が展開し、依頼者も非常に喜んでおられました。