犯罪・刑事事件の解決事例
#任意売却

【任意売却】債務超過となっている相続案件で、住んでいる不動産を確保できた事例

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大達 一賢 弁護士が解決
所属事務所エジソン法律事務所
所在地東京都 千代田区

この事例の依頼主

60代 女性

相談前の状況

夫を亡くした依頼者からの相談で、夫の死後調査をしてみたところ、夫が営んでいた事業運営に伴う多額の負債の存在が判明。相続人は配偶者である依頼者と子2名。居住していたマンションにも抵当権がつけられていた。相続放棄を検討していたが、放棄をしてしまうと自宅を退去することになるが、遺族年金等将来的な収入状況を考えると、引越し後に賃料を支払って住宅を確保することも現実的ではなく、どうすればいいのかわからない。他方、子らに負債を負わせたくない。

解決への流れ

子ら2名に相続放棄をさせ、依頼者のみが相続人となり、限定承認を行うことを助言。限定承認を行ったことで自らが相続財産管理人となり、被相続人名義の財産である自身の居住用不動産を処分して換価することになったが、複数の不動産会社の見積もりを取得して同不動産の適正評価を得、抵当権者に対して同価格での任意売却を提案。同価格での任意売却先として親族等より支援を得るとともに、買主に一部を金融機関から借り入れていただくことによって、返済可能なプランを作成し、結果として依頼者と生計を同じくする別親族が買主として任意売却を受けることに成功。その後退去することもなく、住居を確保することができた。

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大達 一賢 弁護士からのコメント

不動産事例というよりも相続事例のカテゴリーに入れた方が良い事案かもしれませんが、任意売却をうまく利用できた事案だと思います。限定承認手続きに伴い、当然債権者に対する説明義務も果たす必要が出てきますが、簡易バランスシート等を提示の上、結果として全債権者の承諾を得ることができました。依頼者としては居住用不動産の確保は死活問題である反面、債権者にとっては全員が相続放棄をされてしまい、自ら相続財産管理人を選任しなければならないなどの手続的負担を避けることができ、結果として両者にとってメリットの多かった事例だと考えています。