この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
いわゆる熟年離婚の事案で,妻側にはすでに弁護士がついており離婚と財産分与,婚姻費用分担を求められていた事案です。財産分与では妻側から6割の寄与度を主張していました。
解決への流れ
財産分与については計算表を用いて整理し,妻側の寄与度が高くないこと,妻側の浪費による財産減少を可視化しました。婚姻費用分担についても,妻は当時無職でしたが過去の経歴や退職時期等から潜在的な稼動能力が高いことを主張立証できました。結果的には,受任後5ヶ月で終了したので婚姻費用については金額,期間ともに妻側の請求に対してかなり低額に抑えられ,財産分与も請求から400万円以上の減額と本人の希望する財産の確保ができる形で合意できました。
本件のような熟年離婚において財産分与,婚姻費用分担(及び慰謝料)の額が高額になることが多く,争いもシビアです。また,財産分与,婚姻費用分担については現状の各種財産の内容及び金額,双方の収入の額を中心とした形式的な判断になってしまう場合も少なくありません。本件では,代理人として,実体がどういうことになっていて,法的にもどのように考慮されるべきなのかということについて主張立証が成功したと考えています。