この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
親が亡くなったあと,親名義の預金口座から数十万円を引き出しましたが,親に債務があったため,家裁で相続放棄の申述をした方。その後親の債権者から訴訟を起こされて相談に来られました。
解決への流れ
訴訟では,預金を引き出したことが法定単純承認(民法921条)に当たり相続放棄の効果が認められるかどうかが争点となりましたが,引き出したお金は葬儀代に充てたので,相続放棄の効果により債務を承継しないことを主張しました。最終的に裁判所で和解が成立し,無事に解決しました。
被相続人の死亡後に相続財産を処分すると,相続放棄をしても法定単純承認に当たり債務を負わなければならないことがありますので注意が必要です。誤って預金を引き出してしまった場合でも,相続放棄が認められる場合もありますので,あきらめないでご相談ください。