この事例の依頼主
男性
相談前の状況
窃盗(万引き)による初めての逮捕。年齢もまだ若かったが,路上生活。メンタル面で悩みをかかえ就労への意欲を持てない状態だったため,メンタル面のケアと今後の更生環境を整えることとした。
解決への流れ
捜査機関も当初より刑事手続きには乗せず,社会内にて更生を図ってもらうとのことで,当初は捜査機関と連携し,更生緊急保護制度を使って一時的に住む場所を確保しつつ自立へ向けて準備する予定であった。その前提で,弁護人側では2,3日に1回のペースで接見に赴きカウンセリングも合わせて行い,悩みを共有した。その結果,短期間で以前よりは人生を前向きに捉えることができるようになり,就労についても前向きになってきた。釈放直前にこれまで疎遠であった父親が身元引受をしてくれることになり,父親の元で再スタートを切ることとなった。
今回は,父親が身元引受人として名乗りを上げていただき,本人にとってもベストな結果になったと思います。ただ,毎回このように適切な身元引受人が現れてくれるとは限らないので,そこは更生緊急保護その他,福祉機関との連携等でカバーしていきます。また,私は心理カウンセラーの資格も持っていますので,その資格を生かして,カウンセリングの手法を取り入れた面談も行っていきます。大変な状況に置かれた依頼者のメンタル面にも配慮しながら,依頼者の人生をトータルで見て最も良い解決策や環境を整えていくことを意識しています。