この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
20歳の男性がバイクを運転して道路を直進していたところ、右折してきた四輪自動車と衝突し、片足の膝から下を切断するという障害を負った。
解決への流れ
障害等級の認定申請をしたところ、5級に該当するという結果がでた。その結果をもとに、加害者が加入している保険会社と示談交渉したところ、総額7000万円を支払うという和解案を提示された。しかし、訴訟ではそれを大きく上回る額を勝ち取れる見込みがあると判断して裁判を起こした。そうしたところ、判決で総額約1億1000万円の賠償を得ることができた。
裁判をする前の示談交渉の段階では、保険会社ごとに多少の差はありますが、裁判をすれば認められる額よりかなり低い賠償額が提示されるのが一般的です。その傾向は、弁護士が入らず本人が自ら交渉している場合に特に強く、弁護士が入って示談交渉すれば、提示される賠償額が多くなるのが通常ですが、さらに裁判をして判決をもらえば、最初に提示を受けた額よりも2割から場合によっては10割近く賠償額が増えます。これは、保険会社の内部基準で、示談交渉の場合には裁判で認められると予想される金額より少ない金額しか認めないことになっていることが原因と考えられます。このケースでも、結果的に判決をもらうことによって、最初の示談提示額より1,5倍以上、額にして4000万円もの増額を勝ち取ることができました。賠償額が少額の場合は、多少額が低くても、早期に解決することが当事者のためになることもありますが、怪我や後遺症がひどい場合には、将来のためにより多くの賠償を得ておくことが重要ですから、安易に示談に応じることはせず、是非弁護士を通じて訴訟されることをお勧めします。