この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
Bさんは夫と義母との生活に耐えかねて別居しました。別居前に夫と離婚したいと話をするものの、夫が相当な怒りをしめしたことから、夫とこれ以上話をしたくない、会いたくないという思いを強くし、弁護士のもとを訪れました。
解決への流れ
Bさんの離婚申し出に夫は強い拒否反応を示したことから、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることにしました。ところが、夫は調停でも強い拒否反応を示しました。その後も調停を重ねるものの、なかなか決断ができない状況が続いたことから、弁護士として「もう訴訟で解決するしかない」と強く申し述べたところ、ようやく離婚に応じる意思を示しました。しかし、今度は金銭面について渋い回答を出し続けることから、「次回で決めることができないのであれば裁判を提起する」と再度、強く申し出たところ、ようやく検討しうる回答がでました。その後、2回の調停で解決しました。調停成立まで調停は11回を数えましたが、粘り強く最大限の譲歩を勝ち取ることが出来ました。
妻の突然の別居に戸惑う夫がなかなか決断が出来ないことは、分からないわけでもありません。しかし、調停が不調になれば、次の手続は裁判となります。裁判をすればやはり1年近く時間を要することからすれば、時には調停に時間をかけることも大切です。調停を早期に打ち切って裁判に移行するか、それとも調停を続けて解決していくか、その見極めは依頼者の意向と共に弁護士が適切な助言をしていくことが大切といえます。