犯罪・刑事事件の解決事例
#借金・浪費 . #DV・暴力 . #離婚請求 . #婚姻費用 . #別居 . #親権 . #養育費

夫との別居,離婚を成立させ,さらに子の親権及び通常の相場を上回る養育費(子の精神障害のための施設利用費や治療費を含む)を認めさせた事例

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我妻 耕平 弁護士が解決
所属事務所虎ノ門法律経済事務所川崎支店
所在地神奈川県 川崎市幸区

この事例の依頼主

30代 女性

相談前の状況

①結婚は約10年前(子は2人)②結婚当初より,夫からの暴言(モラハラ)や,お酒が入った際の暴力(DV)が存在。③また,夫の浪費癖も激しく,やむを得ず金融機関から生活費のためにお金を借りる等,相談者自身も金策に奔走。④毎月の返済のために家計維持が困難になり,また夫の態度も改善の傾向が無く,婚姻関係も劣悪な状態にあったため,早期の生活再建と離婚を切望されてご来所いただく。⑤子2人の親権に加え,下の子が発達障害と診断されたことにより,自身の今後の勤労に制限が生じることから,養育費の増額を要望したいとのこと。受任内容は,債務整理と離婚調停(親権,財産分与,養育費,婚姻費用,年金分割等,離婚に付随する一切の件を含む)

解決への流れ

①まずは各債権者との任意整理により自身の負債額を極力減らしつつ,依頼者にも新しい仕事を見つけていただいたり,またご実家の協力も取り付けておく等,別居の準備を勧める。これと並行して夫に対して離婚調停を申し立て,離婚後の親権,養育費や財産分与の内容について協議を進める。②相手の感情にも配慮し交渉を進めた結果,最終的に,依頼者が子2名全員の親権を取得することが認められた。③また,実際に子供が発達障害に罹患していることに加え,その治療や施設利用に相当程度の金銭的負担と時間が必要になることを証明し,調停員の説得もあって相場よりも高い養育費の支払に応じさせることができた。④財産分与については,共有財産が殆どなく,寧ろ負債の整理が必要であったことから請求をしなかった。

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我妻 耕平 弁護士からのコメント

離婚事件をはじめとする家事事件はとにかく当事者が感情的になりやすく,意地になるあまり交渉を決裂させてしまったり,適切な妥協点を見つけられないまま最終的に離婚訴訟に発展し,泥沼化することも多いです。しかし,結局時間と費用を使って訴訟まで行っても,調停における提案条件を下回ることも頻繁にあります。弁護士としては,依頼者のご事情やお気持ちをしっかりと伺い,それを主張に反映させながらも,最終的な依頼者の利益のために冷静さと客観的な視点を常に保持して職務に臨むことが必須だと思います。今回のケースでは,①別居をされた上の生活の再建,②お子様全員の親権の取得,③養育費の支払いの確約を切望されてご来所いただきましたが,上手く実現させることができました。養育費については単純に算定表を用いるのではなく,算定表をベースにお子様の年齢に併せて塾費用や学費の上乗せの交渉を行い,夫側の理解もあり,最終的に離婚以後の毎年ごとの養育費の定めを調停条項に設けることができました。また,離婚事案においてはどうしてもこれまでの生活状況に大幅な変化が生じるため,各種補助金制度の利用や,戸籍等のフォローアップも必要になります。弁護士を選ばれる際には,このような点にも精通しているか,また積極的に協力してくれるかと言った点も良く見て判断されるべきでしょう。