この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
突然、妻が3歳の子を連れて、家を出てしまい、別居が始まった。その一カ月後に、妻から、離婚調停を起こされてしまった。裁判所から郵送されて来た離婚調停申立書を見ると、離婚原因としては、「性格の不一致」と記載があった。そのような状況下で、妻や子と別れたくないという希望がある方から相談を受けました。
解決への流れ
相談時に依頼者に確認したところ、離婚はしたくないという希望だったため、離婚を回避するように活動をすることとなり、以下のように進めていきました。まず、離婚の原因としてあげられている「性格の不一致」の内容を詳しく聞いたところ、離婚事由とはならないことを確認しました。しかし、離婚調停を不調にしてしまうと、別居生活が今後も続き、ゆくゆくは離婚が認められてしまう可能性もありました。そのために、復縁したいという気持ちを相手にわかってもらうよう、離婚調停を継続して、話し合いを続けました。その中で、妻に対して子との面会を求め、定期的に子や妻と面会を続け、また婚姻費用もきちんと支払っていきました。そのようななかで、離婚調停を起こした本当の理由が、夫が仕事ばかりで家のことをないがしろにしていたということにあることが判明しました。その後、離婚調停自体は不調になってしまったものの、任意の話し合いを続け、結果、今後は家のことをないがしろにせず積極的にかかわっていくことを約束する書面を妻に差し入れ、別居を解消して同居(復縁)することになりました。
時間をかけてじっくりと相手方と話ができたことが功を奏した事例でした。離婚調停を起こしている本当の原因を探り、その原因を解消するよう、時間をかけて、態度で示していったところ、相手方の心情も変化し、元の状態に戻ることができました。