この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
◆依頼者属性:60代女性◆被相続人との関係:子◆相手方:兄(4人兄弟のなかの長男)◆人間関係依頼者は4人兄弟の末っ子。被相続人が亡くなった時には既に亡くなっており、子どもである代襲相続人が3名となっていました。被相続人は生前相手方である兄と同居していました。依頼者は被相続人の遺産の預金残高が想定していた額より少ないことに違和感を感じ、弁護士に相談されました。
解決への流れ
ご依頼を受け、まず被相続人の財産調査を行いました。その結果、被相続人が亡くなられる前の3年間に約1700万円の引き出しがあることが発覚。相手方である兄が使い込んだのではないか、と疑われました。そこで、相手方に対し、約1700万円の使途を確認したところ、相手方は、約900万円の部分は生活費や葬式等に使用したと主張。しかし、残りの800万円については説明がなされませんでした。当事務所は23条照会し、相手方の口座の履歴を確認し、使途不明金 800万円が入金されていないか確認しました。すると、被相続人の口座から預金が引き出された数日のうちに、相手方の口座にほとんど同額の高額な入金がされていたことが判明。この事実を相手方に伝えましたが、預金を入金したことを認めなかったため、訴訟を提起しました。訴訟においては、取得していた取引履歴を証拠として提出。裁判官からも相手方を説得してもらい、何とか和解することが出来ました。
相続財産が思いのほか少ないな・・・と思ったとき、とても残念ですが関係者が預金を使い込んでいる可能性が高いです。23条照会を使うと、場合によってはお金の流れを調査することが可能です。弁護士に依頼し、調査を依頼されることをお勧めしています。