この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
20代男性の方からの相談でした。これまで普通に働いて暮らしていたところ,数年前から父親の体調が悪化し,その面倒をみることになり,仕事を転職するなどしたとのことです。その際に,父親の入院費や生活費などを借り入れしていました。当初は,月々の給料の中から返そうとしていましたが,更に父親の体調が悪化するなどして,一時的に収入が大幅に減少することもありました。そのような時期があったため,借金が徐々に高額化していくとともに,利息の負担も重いものになりました。
解決への流れ
相談者は,借金の問題を解決して,生活を立て直したいという強い希望を持っていました。多額の借金を抱えた状態で,経済的な再生を希望する場合に,法律家として採りうる手段はいくつかあるのですが,今回は破産手続が妥当であると判断しました。受任後直ちに,債権者の方々に受任通知を送るとともに,破産申立に必要な書類を準備して,破産申立をしました。
債務整理事件で,弁護士が受任したという通知を債権者に送ると,基本的にそれまでの督促が一気に止まるようになります。これだけでも依頼者の精神的な安心感がもたらされ,今後の生活について自分なりにじっくりと考える時間を確保することができます。そこで,私は,受任後,速やかに債権者の方々に受任通知を送るように心がけています。そして,破産手続を採った場合に,最終的に免責許可がなされれば,債務の負担を免れることができます。これによって,依頼者の経済的な再生を図ることができます。実際,破産申立のためには,様々な準備をする必要があります。私としては,依頼者と二人三脚のつもりで準備を進めていきたいと考えています。その中で,依頼者において,疑問点や確認したい点があれば遠慮無くお話しいただけるような雰囲気を心がけています。