この事例の依頼主
男性
相談前の状況
ご相談者の妻は、ある日突然、子を連れて別居してしまいました。ご相談者はやっとのことで妻の居場所を突き止めましたが、妻は頑として子どもと会わせようとしません。ご相談者はこれまで、積極的に子育てを分担し、お子様と密接に関わっていたため、憔悴しきってしまいました。
解決への流れ
弁護士は早速、子を取り戻すための裁判(監護者指定・子の引渡し審判)を起こしましたが、残念ながら負けてしまいました。そこで、面会交流について粘り強く交渉を続け、徐々に会える回数や時間を増やしていきました。ご相談者には、お子様の心に負担を掛けないよう注意しつつ、暖かい交流を続けてもらいました。すると、ある日、お子様自身がご相談者と暮らしたいと言い出しました。最終的には妻もお子様の真摯な気持ちを汲んでくれ、ご相談者が親権を取得する内容で離婚が成立しました。
お子様を連れ去られた父親が親権を取得するのはまだまだ難しい現状があります。連れ去られるまでに、お子様とどのような関係を築いてきたかが問われます。真摯にお子様と関わり、強い絆を育ててこられたお父様は、決してあきらめないで下さい。強く結びついた絆は、(一時的に壊れたように見える事があっても)そう簡単には壊れません。共同親権についての議論も盛んになってきていますし、希望を捨てずにできる事を精一杯やってみましょう。