犯罪・刑事事件の解決事例
#加害者 . #不同意性交(強姦)・わいせつ

疑わしい被害申告に対して黙秘権を行使させ、早期に不起訴釈放を勝ち取った事件

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梅田 英樹 弁護士が解決
所属事務所つつじ通り法律事務所
所在地静岡県 静岡市葵区

この事例の依頼主

40代 男性

相談前の状況

依頼者は、交際していた女性と別れ話になり、彼女と合意の上で、別れる前の最後の性交をしました。ところが、彼女が強姦されたと被害申告し、彼は強姦致傷の疑いで逮捕されてしまいました。

解決への流れ

別れ話の経緯や、性交を行った経緯、彼女との会話の内容などを詳細に聴き取ったところ、彼女の本心がどうあれ、少なくとも依頼者から見れば彼女の合意があったと受け止めざるを得ない状況でした。また、彼女は、新しく交際を始めた彼氏との関係で、被害申告しなければならない状況に追い込まれたのではないかと感じられました。依頼者は、事情を説明すれば警察もわかってくれるのではないかと期待していましたが、この種の事案では必ずと言っていいほど、警察は、嘘にならない範囲で、悪性を散りばめた供述調書を作成します。そこで私は完全に黙秘を貫くことを指示しました。結果、検察官が勾留満期を待たずに釈放を指示し、逮捕から1週間で釈放されることになりました。

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梅田 英樹 弁護士からのコメント

否認事件での弁護方針はいくつかありますが、一般的には、黙秘を指示するケースが多いと思います。黙秘のあり方も事案によって変わってきますが、この事案では、被害者の証言以外に証拠がない事案だと確信できたので、警察が、彼の供述調書をとったうえで、それと整合するようなストーリーを被害者に供述させるリスクがあると懸念し、完全黙秘としたのです。もっとも、黙秘を続けるというのは、実はとても大変なことです。彼とは毎日面会し、励まし続け、彼の疑問にも丁寧に回答するよう心掛けました。彼にも「先生のアドバイスに従って良かったです」と言ってもらえて、ホッとしました。