この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
ご相談者様は、既婚者の男性と不倫関係になり、その男性と奥さんが離婚することになったことで、奥さんから慰謝料300万円を請求されました。高額な慰謝料を請求されどうすればよいかお悩みになり、ご相談にお越しになりました。
解決への流れ
本件では、相手のご夫婦が離婚に至ったものの、婚姻期間が3年弱と短かったことや夫婦間において不倫をした旦那さんは慰謝料を免除されたといった事情があったため、このような点を理由に減額の交渉をしていきました。最終的に、ご相談者様が早期の解決を希望したこともあり、交渉期間約2か月で慰謝料140万円(160万円の減額)での和解となりました。
不倫の慰謝料の算定においては、不倫が原因で離婚になったかどうかは重要なポイントです。離婚に至る事案では慰謝料が高くなる傾向にあるのが実情です。もっとも、裁判例によれば、婚姻期間が短い、不倫の期間が短いなどの事情は慰謝料の減額事由とされることが多く、夫婦間で不倫の慰謝料を免除したとの事情を考慮して慰謝料を減額した裁判例もあります(東京地裁平成21年6月4日)。本件では、こういった法的観点からの減額を主張していくことにより、160万円もの減額に成功し、ご相談者様の希望であった話合いでの早期解決を実現することができました。