この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
独身であった弟はマンションで一人ぐらしをしていたところ、そのマンションで死亡しました。ただ一人の身内である姉がそのマンションの一室を相続で引き継ぐことになりましたが、戸籍の上では数十年前に行方不明になった長兄が生存していることになっていました。長兄も相続人の一人になるのです。そのため、そのマンションの所有名義を姉名義にすることができませんでした。
解決への流れ
長期にわたって行方不明になって生死が定かでないときは、その者について家庭裁判所が失踪(しっそう)宣告をします。残されたその姉は、長兄について裁判所の失踪宣告を得て、ようやく、その長兄は戸籍上死亡した、とみなしてもらえることになりました。こうして長兄の妹である本人はマンションの所有名義を得ることができました。
生死不明の者について裁判所で失踪宣告をしてもらう手続きにおいて、弁護士は申立人に代わって裁判所に対して事情の説明をします。