この事例の依頼主
女性
相談前の状況
相談者は、10年以上前に、夫から日常的なDV・モラルハラスメントを受け、別居を開始していた。別居期間中、夫から婚姻費用の支払いが行われていたが、3か月前から婚姻費用の支払いが滞ったため、離婚を決意。離婚の意思を伝えると、夫は強く面会を要請し、離婚を拒否した。
解決への流れ
相談者の代理人に就任し、夫に受任通知書を送付し、交渉窓口となることで、妻への面会要請を拒絶した。当方から離婚の要求を改めてしたところ、回答がなかったので、離婚調停を申立てる。調停において、過去のDV・モラルハラスメントを主張・立証する。相手方は、最終的に離婚に応じた。10年以上前の出来事のため、慰謝料名目での支払いはえられなかったが、財産分与の中に慰謝料の部分を持たせ、5:5以上の割合での財産分与とされた。
夫が妻の心情をなかなか理解できず、離婚を決意させるまでに何回か調停期日を要した。DV・モラルハラスメントについては直接証拠は残っていなかったが、子供たちの陳述書や時系列を整理した妻の陳述書などでおおむね調停委員から理解は得られたと思われる。