この事例の依頼主
40代
相談前の状況
相談者と相手方配偶者はもともと週末婚状態で、週末のみ相談者の自宅に相手方が来る状況でしたが、相談者は相手方から、相談者の勤め先に苦情の電話をする、相談者宅内の私物を無断で捨てる、暴言を吐くなどの被害を受けていました。これ以上相手方と暮らすことに耐えられない,顔を見るだけで本当につらいので、速やかに離婚したいしもう二度と家に入ってきてほしくないという意向で依頼に至りました。
解決への流れ
突然相手方を家に入れないような処置をとることはリスクもありましたが、相手方が普段住んでいる家が別にあるという週末婚の特殊性と、相談者が相手方から極度に追い詰められていた状況から,相手方が相談者宅に無断で入れないように措置を取り,別居を実現しました。その後は相手方とこまかに連絡を取り、荷物の引き取りにも弁護士が立ち会い、当人同士が顔を合わせないまま速やかに離婚を実現しました。
相手方が家に入れないようにして別居を実現すると、法律上「悪意の遺棄」として、離婚裁判において不利になる可能性があります。しかし、相談者が相手方が来る週末のみホテルを借りるなど極度に追い詰められている様子から、多少無理にでも早期に別居を実現しなければならないと考え、上記のように進めていきました。また「悪意の遺棄」に該当するリスクを低くするために、生活費は速やかに法定の基準どおりの金額を支払うなど、相手方の生活に不要なダメージを与えないような工夫はしています。離婚事件は相談者ごとの事情を見つめ、相談者に寄り添う解決案を出せるようこころがけています。