この事例の依頼主
男性
相談前の状況
母と兄,兄の娘は,四国に住んでいました。(私は,仕事の関係で,長年北海道に住んでいます。)兄から母が亡くなった。母の遺言がある。遺産である不動産の名義変更に協力しろと連絡がありました。遺言は見せてもらえませんでした。
解決への流れ
公正証書遺言を取得してもらうことからお願いしました。遺言を確認すると,兄の言うとおり,兄と姪に相続させる内容になっていました。ショックを受けましたが,弁護士から遺留分があるという説明を受け,兄と交渉を開始してもらいました。無事交渉にて合意が成立し,九州まで行かずに済みました。
相続人である子には,遺留分があります。相手方は四国在住で,遺産には不動産も含まれていました。知人を経由して地元の不動産会社に不動産の査定を依頼し,速やかに相手方に対し,請求を行いました。ご兄弟間での心情的対立も激しく,また依頼者は交渉で終了したいという強い希望もあったことから,相手方に対し請求書を送付する際には,遺留分について丁寧な説明をしています。法的には依頼者の姪(兄の娘)も相手方となり得る状況でしたが,姪を巻き込みたくないというご兄弟の意向が合致し,依頼者と兄との協議のみにより,無事示談が成立しました。