この事例の依頼主
女性
相談前の状況
依頼者の母は、20年以上に亡くなりましたが、遺産をめぐる兄弟間の争いが激しく、これまでに何度も遺産分割協議を試みたこともあるようでしたが、いずれも交渉が決裂し、そのままの状態となっていました。
解決への流れ
お話をお聴きすると、兄弟間では、不動産を誰が取得するのかという点と、相続人の一人が預金を無断で引き出したのではないか、という2点が、交渉成立への大きなハードルとなっているようでした。そのため、まずは、弁護士において、不動産の固定資産評価額や、時価を調査し、また、被相続人の預金口座の取引履歴などを取り寄せて、お金の動きを追うことで、事実関係を整理していきました。その後、順次、相続人と交渉し、争点を絞っていくことで、最終的に、無事、遺産分割協議を成立させ、未分割となっていた遺産を分けることができ、相続人全員が、2000万円以上の預金や不動産を受け取ることができました。
このケースのように、遺産分割協議は、当事者同士では、感情的な対立が大きい上に、法的知識や正確な情報がないために、なかなか前に進まないことがよくあります。今回のケースでは、弁護士が積極的に介入することにより、争点を整理して話合いを進め、放置されていた遺産を分割することができました。