この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
ご依頼者は、20年以上勤続した会社から、従業員と協力する意欲が低く、信頼関係を築くことが不可能であり、適合した業務や職場が存在しないとして、解雇されました。きっかけは、上司から叱責されるメールを受けたことを契機にうつ状態となったことでした。数ヶ月自宅療養をした後、復職しようとしたところ、会社側が復職を認めず、解雇を通告してきていました。なお、額面年収は300万円台の方でした。
解決への流れ
ご依頼者において復職の意向が強かったことから、不当解雇であり、解雇は無効であると主張して、訴訟を提起しました。相手方は人事評価基準の結果などを持ち出して能力の低さなどを主張してきましたが、不当解雇であることを示す証拠に基づいて事情を細かく指摘し、解雇が無効であることを主張しました。その結果、裁判所は解雇が無効であるとの心証を開示し、判決による場合は復職を認める可能性が高いことが示されました。和解協議において会社への復職を望んでいたご依頼者に、会社側から最終的に年収の約3倍の和解金を提示を受け、ご依頼者も納得して和解解決に至りました。
解雇無効が認められる可能性が高く、ご依頼者の復職の意向が強いケースは、労働審判よりも訴訟が向いています。本件においても、ご依頼者の復職の意向が強かったことから、高額な和解金による解決となりました。