犯罪・刑事事件の解決事例
#遺産分割

放置された遺産である土地についての遺産分割

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大槻 厚志 弁護士が解決
所属事務所県民合同法律会計事務所
所在地千葉県 千葉市中央区

この事例の依頼主

50代 男性

相談前の状況

遺産分割されずに放置され、相続人が依頼人の他87名となってしまった土地について、依頼人が代々固定資産税を支払い、墓の管理も行うなど負担だけが大きいため、なんとか依頼者の名義にしたいという相談でした。依頼人は、司法書士に相談し、戸籍謄本を取り寄せて、全相続人を明らかにした上で、相続人宅を一軒一軒まわり、いわゆる「ハンコ代」を支払って、87名の相続人のうち61名から相続分の譲渡を受けることができた。しかし、残りの相続人26名からは協力を得られずに行き詰まり、解決を求めて当方に依頼した。

解決への流れ

相続人87名全員を相手として、遺産分割調停を行うこととなった。この多数の相続人の中には所在不明の方もおり、その方については、別に「不在者の財産管理人」(弁護士)を選任してもらい、その弁護士を相手とすることになった。裁判所も、独自に調査票を送るなどして、相続人全員に回答を求めた。その結果、最終的に、申立人(依頼人)と8名の相続人が残った。この段階で、財産管理人となった弁護士以外の方は調停に出頭しないため、審判手続に移行し、その後、最終的に、① 本件の遺産は、申立人(当方の依頼人)の単独取得とする。② 申立人は、8名の相続人に、それぞれ代償金を支払え。という審判の決定がなされた。しかし、この代償金について、5名の相続人は受け取ってくれたが、残りの3名は受け取ってくれなかった。そのため当方は、とりあえずお金を持参し、相続人本人に受け取ってくれるようお願いしたが、それでも受け取ってもらえなかったため、法務局で供託の手続きを行った。このような手続きが全て終了して、本件土地を依頼人の名義にすることができた。

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大槻 厚志 弁護士からのコメント

この事件を解決して私が一番感じたことは、相続人が87名いる中でも、依頼人本人、司法書士及び弁護士の協力により、根気強く処理していけば、なんとか解決できるものだということでした。解決までに、この間、1年4ヶ月を要しましたが、この土地について、なんとか依頼人の単独所有が認められ、依頼人は大いに喜んで下さいました。