この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
近距離ドライバーの方からのご依頼でした。月間80時間ほどの時間外労働を行い,会社からは月額2~4万円ほどの残業代が支払われていましたが,会社独自の計算方法によるものであり,法定の金額に満たないものでした。
解決への流れ
会社に対し、出退勤記録等の資料の提出を求めたところ、会社の代理人弁護士から速やかに資料の提出がなされました。歩合給の取扱いや休憩時間についての争いがありましたが,交渉のうえ、受任から4か月程で、約500万円の残業代を獲得できました。
当事務所の解決事例の中でもドライバーは最も多い職種の一つです。ドライバーの方は,かなりの長時間労働を行っているケースが散見されますし,労働時間については日報やタコグラフデータなどで立証できるため,多い場合には1000万円程度の残業代が獲得できる場合もあります。他方で,運送会社は各社で様々な給与体系を用いており,残業代の計算もかなり複雑になる場合が多く,またタコグラフの解読なども必要なため労働者側弁護士としての専門知識を要する業界でもあります。本件では,相手方弁護士と迅速に交渉が成立したこともあり,比較的早く,また裁判などを行わずに残業代を獲得できました。会社側としても,残業代を請求されたということを他の従業員や第三者にあまり知られたくないという事情もあり,本件のように交渉で解決するケースがたくさんあります。