この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
コンビニエンスストアの建物が建っている土地を買い取ったが、前の土地の所有者とコンビニエンスストアの建物の所有者が親族関係にあったことから、相場に比べて安い土地代で何年も利用されてしまっている。そのことで、前の土地の所有者と建物の所有者との間でも揉めたみたいだが、何とか賃料の金額を上げたい。
解決への流れ
不動産鑑定士の協力を得て、適正賃料額を算定。算定した賃料額を基に、民事調停を申立て、相手方と交渉を行い、不動産鑑定士の算定した適正賃料額とほぼ同額の年間賃料額に増額することを内容とする合意を獲得することができた。
本件では、前の土地所有者の方が、建物所有者に対して、そもそも土地を賃貸していない、受け取っていたお金も賃料ではない等、土地の貸し借り自体が争われていた経緯もありました。そういった経緯も含め、賃料を増額する必要性、相当性を調停委員に説明し、また、客観的資料を充実させて相手方を説得することで、年間賃料額を２倍にまで引き上げることができました。賃料の増減額の話し合いは、金額が大きくなればなるほど当事者間では話し合いがまとまりません。また、個人間の契約の場合、感情的な対立や人間関係のこじれも生じがちです。冷静な話し合いには、適正な賃料額の算定はもちろん、その理由や経緯・背景、社会的な経済情勢などを丹念に調べ、専門的な知見で整理することが大切です。一度、弁護士にご相談されることをお勧めします。