この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
ご依頼者様は、ご結婚から約20年経過しており、1人のお子様がいらっしゃいました。しかし、夫の金遣いの粗さや暴言、不貞が疑われたことから、離婚を決意され、ご相談いただきました。
解決への流れ
ご依頼者様は、ご自身で離婚について夫と話合いをしたものの、全く話合いにならず、お話を伺ったところ、弁護士を入れて交渉をしたとしても話にならないと判断し、離婚・婚姻費用調停を申立てました。まず、婚姻費用については、いわゆる算定表を超える額を主張できる要素があったため、算定表以上の額を請求したところ、夫は算定表の額を提示してきましたが、当該要素の証拠等を示し、粘り強く交渉した結果、ご希望どおりの婚姻費用の額で婚姻費用調停は成立しました。次に、離婚調停については、双方離婚意思は合致しているものの、慰謝料の点で争いになりました。確かに不貞や暴言等の決定的な証拠はなかったものの、不貞を疑わせる間接的な証拠を提出し、最終的には、夫が慰謝料(解決金)を支払うという、ご依頼者様のご納得できる内容で、調停が成立しました。
一度弁護士を入れて裁判外で交渉をするか、それともいきなり調停を申立てるか、非常に難しい問題ではございますが、このケースは、比較的少ない調停期日で終了できたことから、いきなり調停を申し立てて正解であったケースと言えます。調停では、裁判と異なり、厳格な主張立証責任はないため、証拠がなくとも進行させることはできますが、証拠があればそれを最大限使用し、主張に根拠をつけることが肝要になり、このケースでは、まさに解決のために証拠が生きたと言えます。