この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
長年の友人が遺言書を書き残していて、全財産を私に譲ってくれました。しかし、友人の死後に銀行に行くと、口座がロックされていて引き出せません。銀行に事情を説明しても、「全相続人の印鑑をもらってきてくれ」と言われて追い返されてしまいました。金額が大きいので、何とかしたいです。どうすればいいのでしょうか。
解決への流れ
弁護士の先生に依頼して、遺言書の検認という手続きをやってもらいました。その後、本来の相続人との紛争を回避するため、相続人と接触を避けつつ銀行と交渉してもらいました。
遺言書にはいくつか種類がありますが、公証役場で作成したものではない自筆証書遺言は、「検認」という裁判所での手続きが必要です。検認を済ませたとしても、その後、相続人間や遺産の贈与(遺贈)を受けた人たちの間で紛争が生じることが予想されます。こうした紛争のリスクをなるべく抑え、有利な解決を導くためには、様々な手段を比較検討する必要があり、聞きかじりの知識で対応しようとするのは危険です。本件では、あえて検認後にしばらく時間を置いたのですが、こうした法的に適切な判断ができるのが弁護士に依頼する最大のメリットです。また、銀行相手の対応が必要なケースでは、弁護士が介入しなければ解決が不可能なことが多いです。