この事例の依頼主
女性
相談前の状況
依頼者は、夫との言い争いが絶えず、夫から胸ぐらをつかむ、肩や腕を殴打されるといった暴力を受けることがあり、家庭内別居ともいえる状態でした。依頼者が、夫に対して離婚を切り出すと、夫は子どもの親権を主張すると同時に、夫婦共有名義であった自宅の所有権は渡さないと主張されました。
解決への流れ
離婚調停では、親権の問題と自宅の所有権の問題が折り合わなかったため、訴訟となりました。訴訟では主に、自宅の所有権の問題が争われましたが、子どもが親権者として母親側を選択したため、自宅の所有権については、母親が持ち、その代わりに養育費は一部減額するということで、裁判上の和解が成立しました。
自宅の所有権が夫婦共有になっている場合には、離婚後に、自宅の所有権をどちらが持つのかということが争点となります。本件は、子どもが親権者として母親を選択したため、自宅の所有権については、夫が譲歩するということで解決に至りました。