犯罪・刑事事件の解決事例
#モラハラ . #離婚請求 . #別居 . #財産分与

モラハラや性格の不一致だけでは離婚できない?!

Lawyer Image
川上 満里奈 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人ALG&Associates札幌法律事務所
所在地北海道 札幌市北区

この事例の依頼主

女性

相談前の状況

相談者は当事務所に相談に来る前に複数の事務所に相談されていました。相談者は配偶者(夫)と現在も同居中であること、夫に明確な不貞行為などの離婚事由がないこと、子供の学区を変えたくないことから、相談者自身は家を出て別居することに否定的だったことなどの理由で、離婚は難しいと言われ他の事務所で弁護士に離婚事件を依頼しようとされましたが、弁護士に受任を断られたとのことでした。ただ、相談者にこれまでの生活状況を伺うと、生活費の1円単位まで管理され、レシートがないだけで泥棒扱いされたり、夫が運転中に相談者が口を出したところ、夫が不機嫌になり相談者を車外に放り出して帰ってしまうなど、暴力はないものの、相談者は夫が不機嫌にならないように顔色をうかがいながら生活する日々で息が詰まりそうだとのことでした。さらに、子供が小学生に上がり、子供の成績や教育方針などでいざこざがあり、夫が子供の前でも相談者を罵倒することが増え、子供のためにも別れた方が良いと思い、離婚を決意されたとのことです。

解決への流れ

相談を受けたところ、相談者がかなり思い詰めていることを感じ、離婚の交渉事件として依頼を受けました。ただ、相談者は子供の学区のため引っ越しをしたくないとのことでしたので、相手方に書面を送ったうえで連絡し、離婚の協議を受任したこと、離婚の協議をする上で相談者との接触を控えてもらいたい旨通知したところ、相手方は激昂したものの、話し合いのうえ相手方が離婚協議が終わるまで一時的に実家に戻る旨の合意を得ることができました。その後交渉をしたところ、相手方は離婚は考えていないとのことでしたが、子供との面会の機会を十分にとれるように(子供が会いたければ直接連絡を取っていつでも会える)することや、慰謝料等を請求しないことなどを条件に離婚の合意が成立しました。また、養育費の代わりとして相手方が住宅のローンを支払い、こちらが住宅を取得するなど、相談者としては満足のいく内容で合意ができました。

Lawyer Image
川上 満里奈 弁護士からのコメント

法律上、離婚事由というものが存在しますが、合意さえあれば離婚はできます。ただ、夫婦間で円満に離婚がされるケースばかりではなく、モラハラなどにより相手方に自分の意思をしっかりと伝えられないままずるずると結婚生活が送られ、それが常態化している夫婦は少なくないのではないでしょうか。本件は、相談されたときには離婚事由がないことから、離婚したいができないと思い込まれている様子でしたので、交渉や調停で離婚合意ができれば、離婚は可能である旨説明したところ、離婚交渉をしてもらいたいと依頼を受けました。交渉は、当初相手方が離婚を拒絶していたため、なかなか進みませんでしたが、子供のことや面会交流のことを中心に据えて協議したところ、2か月程度かかりましたが離婚合意に至りました。