この事例の依頼主
女性
相談前の状況
相談者は、夫との関係が冷め切っていることから離婚を考えているとのことで、今後どうしたらよいのか、財産分与や養育費など法的にどのようになるか教えてほしいと、漠然と相談をされました。相談者に、どのような結婚生活を送っているのかを伺ったところ、夫は仕事で深夜帰宅が多く、土日も出かけることが多い。家に夫がいてもまともに会話がなく、夫は携帯電話ばかり見ているとのことでした。こちらから相談者に、夫が浮気をしていることはないですか?と伺ったところ、それはないでしょうとのことでした。しかし、弁護士から寝室がどうなっているか、夜の生活があるのかを聞いたところ、相談者から、子供の出産から6年近くセックスレスであり、相談者から誘っても「疲れている」と断られるとのことでした。そこで、もしかしたら浮気しているかもしれないと考え、相談者に、少し浮気しているか探ってからでも離婚を考えるのは遅くない旨伝えて、その日はそこで相談終了でした。
解決への流れ
相談された2・3日後相談者から連絡があり、夫の携帯のラインを確認したところ、浮気していたとのことでした。相談者が自ら夫のLINEのバックアップを取られていたため、それをメールで送っていただいたところ、夫が子供の妊娠中に浮気をし、それから継続して付き合っていたことがわかりました。相談者からは、離婚と不貞慰謝料請求の交渉事件を依頼され、交渉したところ、証拠が明確だったためこちらから強く夫に対し請求し、相談者にとって十分な条件で離婚合意ができました。
子供がまだ小さいうちからの離婚相談は多く、その中でも子供の出産前後の夫の浮気は比較的多いと感じます。妻が妊娠中夫がさみしい思いをするから?なのか、出産後、妻の愛情が子供に注がれ夫がさみしい思いをするから?なのか、妻が妊娠中・妊娠後に浮気をする男の気持ちはわかりませんが、相談として多いのは確かです。本件は、仕事の帰りが特に意味なく遅いのが日常的で土日も交流が無い状況に加え、相談者が求めているにもかかわらず、6年もの間セックスレスであるということなど、夫が浮気をしている可能性が高いと強く感じました。相手方が浮気をしているかしていないか、浮気をしている場合には証拠があるかないかで、離婚協議の進め方は大きく異なります。本件は、LINEのやり取りによる証拠がかなり明確であったため、相手方に交渉でその事実をぶつけるとお手上げ状態ですぐに交渉が成立しました。浮気の証拠なく交渉すると相手方がどのような反応をしてくるか読めないため、難航する場合もありますが、浮気の可能性があれば簡単に調査してみるとよいと思います。