この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
ある日突然、妻が子どもを連れて家を出て行ったという男性からの相談です。ここ数ヶ月、妻の行動に不審を抱き、興信所に調査を依頼したら、ある男性との浮気の事実が発覚。そのことを男性が妻に問い詰めても否定し続けた。その数日後、仕事から帰ると、妻の子どもがいなくなっていた。妻が子どもを連れて親族のもとにいることが判明したため、家に帰ってくるようもとめたところ、妻はありもしない暴力を理由に家庭裁判所に保護命令申立をしてきた。そこで、男性から保護命令申立に対する対応、子どもの引き渡し、離婚、そして、妻の浮気相手への慰謝料請求のご依頼をいただきました。
解決への流れ
まず、保護命令申立に対しては、申立自体が不当であり、理由がないものでしたので、裁判手続において徹底した反論を展開したところ、妻側から保護命令が取り下げられました。その後、離婚調停となりましたが、子どもの引き渡しについて、妻の浮気の事実及び過去の虐待の事実を主張し、家庭裁判所調査官の調査を要求しました。調査の結果、妻による虐待の事実が判明したものの、妻が子どもの引き渡しを拒否したため、即刻、子の引渡を求める審判及び保全処分を申し立てました。一審、二審ともに申立が認容され、男性は1年以上離れて暮らすことになってしまった子どもを取り戻すことができました。妻との離婚については調停が成立し、子どもの親権者を男性とする離婚が成立。さらに、続けて、浮気相手に対する慰謝料請求訴訟を提起。浮気相手は様々な反論を試みて争ってきましたが、最終的には慰謝料の支払義務を認め、慰謝料の支払を定めた和解が成立しました。
複数の争点があり、感情が激しくもつれ合う事件でしたが、依頼者と二人三脚で対峙し、当初から思い描いたとおりの解決を勝ち取ることができました。連れ去られた子どもと久しぶりに再会できたときの男性の笑顔が忘れられません。