犯罪・刑事事件の解決事例
#離婚回避 . #離婚請求 . #別居

【離婚後300日以内に出産した場合の認知調停】

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佐藤 嘉寅 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人みなとパートナーズ
所在地東京都 千代田区

この事例の依頼主

女性

相談前の状況

相談者は,夫と長らく別居していましたが,話し合いのうえ離婚が成立しました。ところが,離婚後,夫以外の男性の子供を妊娠していることが発覚しました。離婚後300日以内に生まれた子は,元夫の子(嫡出子)として推定されてしまうため,どうすれば良いかと相談に来られました。

解決への流れ

離婚後300日以内に生まれた子は,原則として,元夫の子(嫡出子)として推定され,これを覆すためには,元夫から,嫡出否認の訴えをしてもらう必要がありました。しかし,別居等を理由に,元夫と性交渉がないことが客観的に明白である場合には,親子関係不存在の調停,もしくは,認知調停の申立てができます。親子関係不存在調停だと,相手方は,元夫。認知調停だと,相手方は,実父。今回のケースだと,実父が,相談者の子を自分の子と認めていたため,認知調停の申立てを行い,DNA鑑定の結果,実父との間の親子関係を認めてもらうことができました。

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佐藤 嘉寅 弁護士からのコメント

離婚後300日以内に出産した場合,元夫の子と推定されるので,出産届を提出しないといった女性もいるようです。ただ,無戸籍になる子供の人生を考えないといけません。幸いにも,長らく別居していたため,元夫からの嫡出否認の訴えではなく,相談者から,実父に対する認知調停の申立てをすることができる事案でした。ただ,この場合も,裁判所から元夫に意見の照会がなされるため,離婚前に,他の男性と性交渉があった事実は発覚してしまいます。長らく別居していると婚姻関係の破綻が認められるケースもあるかと思いますが,離婚前の妊娠はできれば避けたいものです。