この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
相談者である夫は、泥酔した際に妻を殴り、逮捕されてしまいました。逮捕、勾留後、自宅に帰るも、妻と3人の子どもの姿はなく、クライアントは以前のような家族生活を取り戻したいとご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
妻から離婚調停の申立てがなされたましたが、SNS等から妻が3人の子どもを放置して遊び歩いていることが分かり、クライアントは、親権を自身にうつすことを望まれました。妻と子はシェルターにいたため、居場所は分からないものの、弁護士が粘り強く交渉を続け、監護者指定・子の引渡し審判の申立をしました。弁護士は審判において、妻の子育て環境が悪い一方、夫は実家のサポートを受けながら十分な子育てができる環境があるという証拠を揃えて主張しました。家庭裁判所調査官の調査の結果、父を監護者とすることが相当だという意見がなされ、妻は監護権を諦めて、親権を夫に渡すことを認め、和解が成立しました。
男親だからといって、親権を諦める必要はありません。ただ、男親が親権を獲得することは女親と比べて不利なため、有利な事実を積み重ねていくことが重要です。本件は、親権対象が3人の幼児なので、一般に幼児の場合には、母が優位といわれますが、父側の環境の優位性、幼児の生育の状況、相手方の対応などを真摯に訴えかけ、クライアントの希望どおりとなりました。クライアントと弁護士が二人三脚で十分な証拠を集めたことが結果に結びついたと考えています。