この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
土木工事現場での労災事故です。作業従事者が重傷を負い、一命は取り留めたものの、寝たきり(後遺障害1級相当)となってしまいました。安全管理に問題があったとして代理人弁護士を通じて約1億円の損害賠償の請求がありました。金額が大きく、交渉ではなく法的手続による解決を選択することもできましたが、こちらも弁護士を立てての交渉を選択しました。
解決への流れ
会社の安全管理措置にも問題がありましたが、被災者側にも、ペアを組む従業員を待たずに作業を開始するなど落ち度はありました。また、損害額についても計算方法で意見の隔たりがありました。過去の裁判例などを根拠に相手を説得し、損害額の減額と大幅な過失相殺をして,請求額の約半額で合意することができました。
裁判に持ち込むと長い時間がかかります。本件は会社としても仲間という意識はあったので支払うことを拒否している訳ではなく、金額が適正かどうかが問題でした。双方が弁護士を立てて交渉することで、最終的には会社も被災者(ご家族)も納得のいく解決にすることができ、解決までの時間も裁判よりは大幅に短くて済みました。任意交渉で早期かつ相当な解決を導くことは可能です。どのような方法がよりメリットが大きいか、事案を見通す力が求められ、その種の事案における経験が重要になってきます。*守秘義務により事例の細部を変更しております。